「文章の左端や右端(行頭や行末)をお好みの位置で揃えるインデント」では、インデントとは一体何なのか、どんな役割があるのかを詳しくご説明しています。
そして、
- 左インデント
- 右インデント
- 1行目のインデント
- ぶら下げインデント
という、インデントの種類についても詳しくご説明しています。
インデントを知らずして、「Word使えます」とは言えない、とてもとても重要な機能ですので、インデントについて少しでも不安な方は、まずは「文章の左端や右端(行頭や行末)をお好みの位置で揃えるインデント」をご覧いただくことを強くおすすめします。
また、インデントの設定には「段落」という考え方が必須です。
段落について不安な方や、「段落って行のことでしょ?」という方は、初めに「段落とは」をご覧ください。
さて、「文章の左端や右端(行頭や行末)をお好みの位置で揃えるインデント」では、そんなとても重要な機能である「インデント」を、ルーラーに表示されているインデントマーカーをドラッグすることで設定しました。
インデントマーカーをドラッグする設定方法は、とても手軽で設定しやすいのですが、ドラッグで目分量で動かす分、「きっちり何文字」という設定は難しいです。
そこで今回は、「きっちり何文字」という、文字単位でインデントをきっかり設定する方法をご紹介していきます!
今回ご紹介する方法でもルーラーで状態を見ながら操作していきますので、画面にルーラーが表示されていない方は、予めルーラーを表示させておきます。
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左インデントと右インデントを文字単位できっちり設定
まずは、左インデントと右インデントから。
インデントを設定したい段落を範囲選択します。
【Word 2016】[レイアウト]タブ、[段落]グループの[左インデント]で、
【Word 2013・2010】[ページレイアウト]タブ、[段落]グループの[左インデント]で、
左端を何文字分引っ込めたいかを設定します。
この時、文字単位で設定したいのに「mm」などの他の単位になっている方は、「文字単位で設定できるようにする」で設定を変更してから操作を行います。
まずは左インデントから設定していきましょう。
[▼]や[▼]ボタンを使って何文字分引っ込めたいかを設定してもいいですし、
このボックスでクリックすると文字カーソルが入るので、直接設定したい数字を入力してもOKです。
直接入力するときには「字」という単位を消してしまって、数字だけ入力しても問題ありません。
数字を入力した場合には、そのボックスの中に文字カーソルが入ったままだと設定は有効になりません。
文字カーソルが表示されなくなるまで[Enter]キーを押して、入力を確定します。
左インデントを設定することができました!
今回は4文字分に設定したので、選択した段落の左端が、4文字分内側に引っ込んでいることが、インデントマーカーを見ても分かります!
右インデントも同様です。
インデントを設定したい段落を範囲選択した状態で、
【Word 2016】[レイアウト]タブ、[段落]グループの[右インデント]で、
【Word 2013・2010】[ページレイアウト]タブ、[段落]グループの[右インデント]で、
右端を何文字分引っ込めたいかを設定します。
[▼]や[▼]ボタンを使って何文字分引っ込めたいかを設定してもいいですし、
このボックスでクリックすると文字カーソルが入るので、直接設定したい数字を入力してもOKです。
直接入力するときには「字」という単位を消してしまって、数字だけ入力しても問題ありません。
数字を入力した場合には、そのボックスの中に文字カーソルが入ったままだと設定は有効になりません。
文字カーソルが表示されなくなるまで[Enter]キーを押して、入力を確定します。
右インデントを設定することができました!
今回は3文字分に設定したので、選択した段落の右端を3文字分内側に引っ込めることができました。
さて、ここで、練習ファイルを操作しながらご覧くださっている方は、次の章に進む前に、左インデントや右インデントを設定した段落を、設定する前の状態に戻しておきましょう。
[元に戻す]ボタンを何度かクリックして戻してもいいのですが、何度もボタンを押すのは面倒なので、別の方法を取ります。
インデントを設定した段落を範囲選択し、
[Ctrl]キーを押したまま[Q]キーを押すと、選択した段落が、インデントが設定がされていない状態になりました。
ここで気を付けていただきたいのが、[Ctrl]+[Q]キーは、段落書式を解除するためのもので、インデント単体を解除するためのものでは無いということ。
範囲選択した段落には、インデントしか段落書式が設定されていなかったので、インデントだけが解除されているように見えただけで、他の段落書式も設定されていれば、もちろんそれも解除されます。
詳しくは「書式を解除する便利ショートカット」をご覧ください。
字下げインデント
お次は、各段落の1行目のみの左端を内側に引っ込める、1行目のインデントを、文字単位できっかり設定してみます!
まずは1行目のインデントを設定したい段落を範囲選択します。
この時にぜひクセ付けておきたいのが、段落単位で範囲選択するということ。
各段落の1行目だけを内側に引っ込めるので、
各1行目だけを範囲選択すればいいのではないかと思ってしまうのですが、Wordさんにとって1行目のインデントの設定は、「選択した段落の、1行目のみの左端を動かす」という段落単位の考え方になります。
確かに、各1行目だけを範囲選択する方法でも、できることはできるのですが、
普段から「段落」を意識するためにも、1行目のインデントを設定したい箇所を、段落ごと範囲選択することをおすすめします。
範囲選択が終わったら、何文字分引っ込めたいかを設定していくわけですが、リボンにあるのは[左インデント]と[右インデント]だけ。
そこで!同じく
【Word 2016】[レイアウト]タブ、[段落]グループの、
【Word 2013・2010】[ページレイアウト]タブ、[段落]グループの、
ダイアログボックス起動ツールを使います!
図のような小っちゃいボタンです。
これをクリックすると、
段落に対しての設定を細かくできる、このようなダイアログボックスが出てきます。
[インデントと行間隔]タブの[インデント]にある、[最初の行]の[▼]をクリックし、「字下げ」を選択します。
「1行目のインデント」は、「字下げインデント」とも言いまして、ダイアログボックスではこの名前が使われています。
更に、その右側で、字下げインデントを何文字にするかを設定します。
今回は「1字」に設定したいので、規定のまま「1字」になっていることを確認するだけでOKですが、数字を設定する場合には、[▼][▲]を押して設定しても、直接数字を入力してもOKです。
ダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックすると、
各段落の1行目のみの左端を、指定した文字数分だけ内側に引っ込めることができました!
さて、練習ファイルを操作しながらご覧いただいている方は、この後の操作のため、この2段落を範囲選択した状態で、[Ctrl]キーを押したまま[Q]キーを押し、段落書式を解除しておいてください。
(くどいようですが、[Ctrl]+[Q]キーは段落書式の解除なので、インデントの解除と覚えてはいけませんヨ。)
ぶら下げインデント
お次は「ぶら下げインデント」。
今回は、図のように、各段落の2行目以降の左端を内側に引っ込めたいと思います。
まずは何文字分引っ込めたいのかを決めます。
この図の場合には【集合場所】の段落を見ると分かりやすいです。
図のように設定するためには、【集合場所】の行から折り返ってきた次の行以降が、【集合場所】という項目名の下に来ないよう、「集合場所」の4文字と、括弧始まりの1文字、括弧終わりの1文字の、計6文字分引っ込ませた位置に来るようにすれば良いことになります。
それを踏まえた上で、早速設定していきましょう!
まずはぶら下げインデントを設定したい段落を範囲選択します。
この時、最初の【日時】の段落は1行しかなく、2行目以降がないので、【日時】の段落は範囲選択する必要がないのでは?と思ってしまいますが、いつ文字が増えて2行になるかもしれません。
同じ体裁を取りたいところは、一緒に範囲選択して設定しておくと、文字が増えて2行になっても安心です。
もちろん、範囲選択は段落の2行目以降だけを選択するのではなく、段落単位で。
Wordさんにとってぶら下げインデントを設定する処理は、「選択した段落の、2行目以降の左端を動かす」という段落単位の考え方だからです。
設定したい箇所を段落ごと範囲選択したら、
【Word 2016】[レイアウト]タブ、[段落]グループの、
【Word 2013・2010】[ページレイアウト]タブ、[段落]グループの、
ダイアログボックス起動ツールをクリックし、
[インデントと行間隔]タブの[インデント]にある、[最初の行]で「ぶら下げ」を選択し、更に、その右側で、ぶら下げインデントを何文字にするかを設定します。
今回の例では、先ほど数えた「6字」に設定します。
このボックスに直接数字を入力するときは、「字」という単位を消してしまっても問題ありません。
ダイアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックすると、
各段落の2行目以降の左端を、指定した文字数分だけ内側に引っ込めることができました!
もちろんインデントの合わせ技もOK!
左インデントと右インデントと字下げインデントを一緒に設定、左インデントとぶら下げインデントを一緒に設定などなど、各インデントの合わせ技ももちろんOKです。
【Word 2016】[レイアウト]タブ、[段落]グループの、
【Word 2013・2010】[ページレイアウト]タブ、[段落]グループの、
ダイアログボックス起動ツールをクリックします。
この段落にはすでに、ぶら下げインデントが「6字」に設定してあるわけですが、
更に[インデント]の[左]で「2字」の設定を加えてみます。
[OK]ボタンをクリックすると、
左インデントは「選択した段落の左端の位置を変更する機能」なわけですが、その際に1行目のインデントとぶら下げインデントの間隔を保ったまま、両方のインデントを一気に動かすので、2行目以降が6文字分引っ込むという設定を保ったまま、左端が全体的に2文字分引っ込むという設定になりました!
もしこのイメージがうまくつかめない方は、「文章の左端や右端(行頭や行末)をお好みの位置で揃えるインデント」でご紹介しているように、インデントマーカーを動かしてみると実感できると思います。
[ホーム]タブのインデントボタン
今回は[レイアウト]タブ、[段落]グループの、[左インデント][右インデント]、
そして、ダイアログボックス起動ツールをクリックして表示される、
ダイアログボックスでの設定をご紹介しましたが、
左インデントだけを手っ取り早く設定するなら、[ホーム]タブ、[段落]グループにある[インデントを増やす]ボタン、[インデントを減らす]ボタンを使うのもアリです。
[インデントを増やす]ボタンを押すと、
1回押すごとに1文字分内側に引っ込みます。
張り切ってボタンを押しすぎて、引っ込みすぎてしまった場合には、
[インデントを減らす]ボタンを押すと、
1回押すごとに1文字分ずつ左インデントを減らしてくれます。
Wordを使う上で必須のインデント。
目分量の設定でOKな時はインデントマーカーでの設定が手軽ですが、何文字分というきっかりとした設定の時には、今回ご紹介した方法が必須です。
インデントの設定は、インデントマーカーを使う方法と、ダイアログボックスを使う方法の両方を覚えておくことを強くおすすめします!