左の図のような、複数のスライドからなるファイルがあったとします。
その全スライドのタイトル部分に色をつけたいな、斜体にしたいな、フォントサイズを変えたいな・・・とか、
全スライドに会社のロゴを入れたいな、
などといった場合、わざわざ各スライド1枚ずつに斜体を設定したり、図の挿入をしていては日が暮れてしまいます(笑)。
でも、スライドマスタを使えば、全スライドの「見た目」を統一して変更できるんです!
スライドマスタとは「型枠」と考えるといいと思います。
例えば、ケーキの生地をハート型の型枠に流し込んで焼けば、ハート型になりますし、丸い型枠に流し込めば、丸い形のケーキになります。
同じケーキの生地でも、型枠1つで違う形になります。
それと一緒で、各スライドのプレースホルダに入力した文字(ケーキの生地)は、スライドマスタという型枠で決められた通りに表示されます。
型枠が40pt・斜体に設定されていたら、入力した文字は全スライドとも、その型枠通りに表示されるというわけです。
もし、この型枠が無ければ、自分で一つ一つフォントサイズなどを変えていかなければいけなくなってしまいます。
早速、「型枠」であるスライドマスタを表示して、それに変更を加えてみたいと思います。
[表示]タブ、[プレゼンテーションの表示]グループの[スライドマスタ]ボタンをクリックします。
左側に一覧が表示され、一覧の中からクリックで選択したものが、右側の大きい領域に表示されるので、この大きい領域で、実際の変更作業を行います。
更に、スライドマスタを表示すると、リボンに[スライドマスタ]タブが表示されます。
画面左側の一覧の中で、ひと回り大きいもの(左の図のオレンジ枠のもの)がスライドマスタ。
全スライドに共通した設定を行うマスタです。
スライドマスタから点線が伸び、各マスタに分岐しています。(左の図の緑色の枠のもの)
これがスライドレイアウト。
各スライドのレイアウトごとに、個別に設定を行えるのが、このスライドレイアウトというマスタです。
全スライドのタイトル部分は40ptがいいな〜といった時は、全スライドに共通した設定を行うスライドマスタで設定を行い、だけど例外で「比較」レイアウトを使っているスライドだけは、タイトルを32ptにしたいな〜といった時は、レイアウト単位で個別に設定を行える、比較レイアウトのマスタで設定を行う、というわけです。
スライドマスタの設定
では早速、今回は全スライドのタイトル部分に色を付け、更に40pt・斜体に設定してみます。
全スライドに共通した設定を行いたいわけですから、左側の一覧で「スライドマスタ」をクリックで選択します。
右側の大きい領域に「スライドマスタ」が表示されるので、この領域で作業していきます。
タイトル部分の設定を行いたいわけですから、タイトル部分のプレースホルダを選択し、
いつも通り、フォントサイズや斜体を設定したり、
図形に色を塗る要領で、図形の塗りつぶしを設定したり、色を塗った領域をちょっと立体的に見せたいな・・・なんて時には[図形の効果]で影を設定してみたり。
更にタイトル部分の領域がデカすぎるな〜なんて時には、プレースホルダのサイズを変更します。
タイトル部分に設定を加え終わりました!
更に会社のロゴなど、全部のスライドに表示させたい図を挿入してみました。
スライドレイアウトの設定
「2つのコンテンツ」レイアウトを使っているスライドだけは、タイトル部分が右揃えになるように設定してみます。
左側の一覧で、「2つのコンテンツ レイアウト」をクリックで選択します。
ちなみに、マウスポインタを合わせると、レイアウトの名前と、そのレイアウトがどのスライドで使われているかが表示されますヨ。
タイトル部分のプレースホルダを選択して、
[右揃え]を設定します。
このレイアウトだけ、右揃えを設定できました!
でも、よく見ると、全スライドを統括しているスライドマスタで、タイトル部分のプレースホルダのサイズを小さくしたのに、このレイアウトには引き継がれていません。
レイアウトによって、一部の設定が引き継がれない場合もあるようです。
そんな場合は気にせず、該当のレイアウトでも設定を行えばOKです。
スライドマスタを閉じる
スライドマスタでの作業が終わったら、マスタ表示を閉じ、通常の画面に戻ります。
[スライドマスタ]タブ、
[マスタ表示を閉じる]ボタンをクリックします。
全スライドのタイトル部分に色が付き、40pt・斜体になっています。
更に全スライドにロゴが表示されています。
そして、「2つのコンテンツ」レイアウトを使っているスライドだけは、タイトル部分が右揃えになっていることが分かります!
もちろん、新しいスライドを追加した時も、マスタで設定された通りのスライドが追加されるので、書式設定の手間はグンと減ることになります!
今回のようなスライドマスタを設定するタイミングは、
「テーマを設定した後、大まかな入力をする前」、
または、
「テーマの設定 & 大まかな入力を済ませた」後すぐ
がオススメだと私は思っています。
各スライドのプレースホルダの書式を個別に変更してしまっている場合には、後でスライドマスタを設定しても、自分で個々に変更をかけた部分にはうまく反映されなかったりするからです。