窓付き封筒に合う宛名印刷(STEP1:文書の折り目決め)

解説記事内の画像はWord 2013のものですが、操作方法は下記のバージョンで同じです。
  • Word 2013, 2010, 2007

このページは、「窓付き封筒に合う宛名印刷」のSTEP1です。
下記の赤いボタンをクリックすると、最初のページからご覧いただくことができます。

STEP1 文書の折り目決め

窓付き封筒に合う宛名印刷をするとなると、すぐに差し込み印刷の設定をしてしまいたくなるのですが、実は、それは一番最後。
その前に、文書に少しの「工夫」をすることで、後からご紹介する失敗を無くし、封入時のストレスも軽減することができます。
このページでは、その「工夫」をご紹介します!

「工夫をご紹介します!」と始めたものの、おっと失礼、その前に・・・。
今回の一連の作業に入る前に、絶対に必要な前準備があります!
その1つ目が、

住所録を作っておくこと

今回ご紹介する方法では、Excelで作成した住所録のデータを使用しますので、「エクセルで住所録作成」のページを参考に、Excelで住所録を作成しておきます。

そして、2つ目が、

窓付き封筒と、宛名印刷をしたい文書を準備しておくこと

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-01 実際に、窓付き封筒を買って準備しておかないと、窓の大きさが分からないため設定ができません。
そして、封筒の中に入れる文書自体も準備しておかないと、宛名印刷の設定ができません。
宛名印刷はWordで行いますので、宛名を印刷する文書は、Wordで作っておいてください

ちなみに窓付き封筒は、下記のサイトさんなどでも購入できます。

文書の折る位置を決める

さて、窓付き封筒に合う文書を作る際に起こる、思いっきり過ぎる失敗例が、「窓から宛名が見えない」ということ。
もちろんこれは、文書の宛名が印刷される部分を、封筒の窓に合うよう、キチンと配置することで回避できそうですが、ノンノンノンノン、チッチッチッチッ(人差し指を横に振っている感じ)、それだけではありません!
適当に三つ折りすると、折った文書より封筒の方が大きい(ことが多い)ため、配送時に、封筒の中で文書がスカスカ動いてしまって、見えなくなるということも大いに考えられます。
あぁ、郵便配達の方が泣いている姿が目に浮かびます。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-01 というわけで、文書をどの位置で折れば、封筒内でスカスカ動かないか、実際に文書を封筒に合わせて折ってみます。
文書を綺麗に三つ折りにするだけで、封筒内で文書がスカスカ動かないようになっているサイズの封筒ならいいですが、そうでなければ、やはり実際に折ってみなくては。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-02 この時、封筒の高さビッチリに合わせて折ってしまうと、封筒の中に入れた時に、封筒の紙厚の分、ちょっぴり文書が封筒からはみ出してしまったりするので、封筒の高さより少し小さめに折るのがポイントです。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-03 こんな感じで実際に折ってみるわけですが、

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-04 一部が封筒の高さに合うように三つ折りにすると、もう一つの折り目と合わず、綺麗な三つ折りではなくなってしまうこともあるかもしれません。
これを気にされる方もいらっしゃるかもしれませんが、日本人なら誰でも知っている某大手企業さんの請求書がこの折り方だったんで、私は気にしないことにしています。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-05 折ったら、その文書を封筒に入れてみて、出し入れがしづらくないか、

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-06 そして、封がちゃんと閉まるかどうか確認してください。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-07 こうして、折る位置が決まったら、それぞれの折り目が、文書の上端から何ミリのところにあるかを、定規で測ります。
測るといっても、1ミリ、2ミリ位の誤差はそんなに影響しないので、ガチガチに緊張しながら測る必要はありません。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-08 今回の例で使用する封筒は、文書を2ヶ所で折って三つ折りにして封入するタイプの封筒です。
そして、1つ目の折り目までを封筒の高さに合うように折ると、各折り目までの距離は左の図のようになりました。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-24 この折り目の位置に、あらかじめ目印が付いていれば、封入の作業時にいちいち封筒に合わせながら折る必要が無くなるので非常に効率的。
というわけで、Wordを起動し、宛名を印刷したい文書を開いて、目印を付けていくことにしましょう!

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目印の作成

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-09 宛名を印刷したい文書をWordで開いたら、その文書内ならどこでもいいので、図形の[二等辺三角形]を、適当なサイズで描きます
小さく描くのはやりづらいので、デカデカと描いて大丈夫。
図形の色は、今回の例では分かりやすくするために目立つ色にしていますが、実際はグレーとか、目立たない色の方がオススメです。

また、図形の枠線は、あるとその太さのせいで配置がズレているように見えてしまうので、[図形の枠線]は[線なし]がオススメです。
(図形の色も枠線も、オススメなだけなので、好みがあれば、それで構いません。)

とりあえず描きやすいようデカデカと描きましたが、これは目印ですから、あまり目立たないよう、サイズを小さくしていくことにしましょう。
三角形を選択し、[描画ツール]の[書式]タブ、[サイズ]グループで、[図形の高さ]と[図形の幅]を設定します。
この時、設定する値はお好みで構いませんが、後の作業のため、[図形の高さ]と[図形の幅]は同じ値に設定します。
なぜ、図形の高さと幅を同じ値にするか興味のある方は、「図や図形の位置をきっちり指定!」のページにある「具体的な使用例」の章の後半をご覧ください。
窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-11

また、ドラッグでも図形のサイズ変更はできますが、ずいぶんと小さくしたい時はドラッグだとかえって操作しづらいので、[図形の高さ]と[図形の幅]に数値を入れる、この方法がやり易いです。
それから、例えばサイズを「2」と設定したのに、設定後に「1.99」となるといったことが起きても、それはWordさんが自動で調整していることなので特に気にする必要はありません。
1ミリにも満たない自動的な調整なので、そんなもんだとスルーしてください。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-12 三角形を小さくすることができました!

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-13 この、小さくした三角形を選択した状態のまま、三角形にマウスポインタを合わせると、マウスポインタが左の図のような黒い十字の形になるので、この状態のまま文書内ならどこへでもいいので、[Ctrl]キーを押したままドラッグすると、

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-14 三角形をコピーすることができました!
この時、どうしてもうまく行かない方は、コピー操作の最後、ドラッグの手を離す時に意識を集中します。
ドラッグの手を離す時は、マウスを離してから[Ctrl]キーを離すと、うまくいきますヨ。
こうして、折り目の数だけ三角形を準備します。
今回の例では、折り目が2ヶ所なので、三角形も2つ準備しました。

目印を、折り目の位置に配置

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-15 目印として準備した複数の三角形のうち、1つ目の三角形から折り目の位置に配置していきましょう!
まずは1つ目の三角形を選択します。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-16 1つ目の三角形は、今回の例の場合、文書の上端から117mmの位置に配置したいのですが、素直に117mmの位置に配置してしまうと、現在上向きになっている三角形の頂点を、左向きになるよう回転させた場合、誤差が出てしまうため、目印の位置にしたい117mmから、三角形の半分の高さにあたる1mmを引いた位置に、三角形を配置することになります。
なぜ、こういった引き算をするのかについては、「図や図形の位置をきっちり指定!」のページにある「更に応用!具体的な使用例その2」の章で詳しく解説していますので、興味のある方はそちらをご覧ください。

また、文書の左端からの位置は、邪魔にならないよう、なるべく文書の左端ギリギリの距離に配置したいのですが、一般的な家庭用プリンターでは、いちいちフチなし印刷の設定をしないと、ページの端ギリギリにあるものは印刷できないので、それをしなくてもいいよう、ある程度ページの内側に三角形を配置します。
というわけで、今回は文書の左端から5mmの位置に配置することにしますが、印刷に最低限必要なマージンは、各プリンターによって違いますから、この数値はお使いのプリンターに合わせて、お好みの数値にしてください。

それでは早速1つ目の三角形を配置していきます!
1つ目の三角形を選択した状態で、[描画ツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[文字列の折り返し]をクリックし、
窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-10

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-17 一覧から[その他のレイアウトオプション]をクリックします。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-18 表示されたダイアログボックスの[位置]タブ(Word 2007では[配置]タブ)で設定していきます。
ページの端からの距離を指定することになりますので、[右方向の距離][下方向の距離]ともに、[基準]は「ページ」となり、そして、先ほど決めたそれぞれの値を設定します。
また、こういった目印は、文書を編集した際の、段落や文字の移動に連動して動いてしまうようでは困るので、[文字列と一緒に移動する]のチェックが外れていることを確認します。
(今回の設定のパターンでは、このチェックは最初から外れているのですが、「目印は動いては困る」を意識するため、確認しています。)
最後に[OK]ボタンをクリックすると、

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-19 1つ目の三角形を、指定した位置に配置することができました!
更に、この三角形を選択した状態のまま、

[描画ツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[回転]をクリックし、一覧から[左へ90度回転]をクリックすると、
窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-20

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-21 上向きになっている三角形の頂点を、左向きにすることができました!
続いて、2つ目の三角形も配置していきます。
2つ目の三角形を選択した状態で、

再び[描画ツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[文字列の折り返し]をクリックし、
窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-10

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-17 一覧から[その他のレイアウトオプション]をクリックします。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-22 今回の例の2つ目の三角形の位置は、最初に定規で測ったように、文書の上端から210mmの位置に配置したいのですが、図形を回転させた後の、左向きの三角形の頂点が210mmの位置になるよう、その210mmから、三角形の半分の高さにあたる1mmを引いた、209mmの位置に、三角形を配置することになります。
再度のご案内になりますが、この引き算については、「図や図形の位置をきっちり指定!」のページにある「更に応用!具体的な使用例その2」の章で詳しく解説していますので、興味のある方はそちらをご覧ください。
また、文書の左端からの距離は、1つ目の三角形と同じように、今回の例では5mmに設定することにします。

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-23 というわけで、表示されたダイアログボックスの[位置]タブ(Word 2007では[配置]タブ)での設定は、左の図のようになります。
もちろん、1つ目の三角形の時と同様、[文字列と一緒に移動する]のチェックが外れていることを確認します。
(今回の設定のパターンでは、このチェックは最初から外れているのですが、「目印は動いては困る」を意識するため、確認しています。)
最後に[OK]ボタンをクリックします。

そしてもちろん、2つ目の三角形も、頂点の向きを左向きにしなければならないので、更に、この三角形を選択した状態で、
[描画ツール]の[書式]タブ、[配置]グループにある、[回転]をクリックし、一覧から[左へ90度回転]をクリックします。
窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-20

窓付き封筒に合う宛名印刷【STEP1:文書の折り目決め】の操作画像-24 これで、目印となる三角形を、文書の折り目の位置に配置することができました!
三角形を配置したい位置から、三角形の半分の高さを引く引き算に関して、文書の折り目を封筒の高さに合わせて定規で測る段階から、ナーバスにならず、ゆる〜い気分で測っていますので、引くのが1ミリとか2ミリ分なら、正直言っちゃうと引き算しなくてもいいと思います(笑)。
でも、ある程度大きさのある三角形で目印を作ってしまうと、この引き算は必須なので、引き算をする方法でご紹介しました。
次のSTEP2では、文書に宛名を印刷する欄を設けます。
もちろん、宛名欄は封筒の窓からちゃんと見えなければ意味がないので、配置に工夫をしていきますヨ。
それでは、「STEP2:窓に合う欄づくり」にお進みください。

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