テーブル名に注目!

解説記事内の画像はExcel 2016のものですが、操作方法は下記のバージョンで同じです。
  • Excel 2016, 2013, 2010
Excel 2016・2013・2010用 練習ファイル
(table-name.xlsx 81.2KB)

貯め込んだデータをテーブルに変換すると、そのテーブルにはExcelさんが自動的に「テーブル名」なるものを付けてくれます。
実はこのテーブル名について理解しておくと、関数の設定をはじめ、さまざまなことに威力を発揮します。
今回は、テーブルの威力を存分に発揮させるために必要な、テーブル名についてを、がっちりご紹介します!

テーブル名に注目!01 まずは、貯め込んだデータを、テーブルに変換するところから初めてみましょう。

テーブル名に注目!02 テーブルに変換したい範囲内のセルならどれでもいいので、どれか1つのセルを選択します。

テーブル名に注目!03 テーブルに変換する方法は2種類あって、どちらを使うかはお好みですが、今回は[ホーム]タブのボタンを使うことにしましょう。
[ホーム]タブ、

テーブル名に注目!04 [スタイル]グループの、[テーブルとして書式設定]ボタンをクリックすると、

テーブル名に注目!05 どんな見た目のテーブルにするのか、一覧が表示されるので、好みのものをクリックで選択します。
ちなみに、ここで表示される一覧は、操作中の文書に設定されているテーマによって変わってくるので、色が図と同じじゃなくても、気にする必要はありません。

テーブル名に注目!06 表示されたダイアログボックスで、テーブルに変換したい範囲が正しいかを確認し、更に[先頭行をテーブルの見出しとして使用する]にチェックが付いていることを確認して、[OK]ボタンをクリックします。

テーブル名に注目!07 テーブルに変換することができました!
今はテーブルに変換した直後なので、テーブルのすべての範囲が選択された状態になっています。
テーブル内のセルが1つでも選択されていると、リボンにはテーブルを扱う専門の[テーブルツール]の[デザイン]タブが表示されますが、

テーブル名に注目!08 テーブルではないセルを選択していると[テーブルツール]の[デザイン]タブは消えます。
(図の文書は、A1からD4番地もテーブルなので、練習用ファイルを操作しながらご覧いただいている方は、2つのテーブル以外のセルを選択します。)

テーブル名に注目!09 というわけで、テーブルについて操作をしたいときは、テーブル内のセルを選択するのが基本中の基本です。
そして、Excelさんはテーブルがどのセルからどのセルの範囲までなのかを認識しているので、テーブルに関する操作は、基本的には操作したいテーブル内の、どれか1つのセルを選択するだけでOKです。
テーブル内のどれか1つのセルを選択すると、再び[テーブルツール]の[デザイン]タブが表示されます。

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テーブル名の確認と変更

テーブル名に注目!09 それでは、[テーブルツール]の[デザイン]タブを使いたいので、先ほどテーブルに変換したテーブル内の、どれか1つのセルを選択します。

テーブル名に注目!10 テーブル内のセルを選択したことで表示された[テーブルツール]の[デザイン]タブをクリックし、[プロパティ]グループの[テーブル名]欄を見てみると、「テーブル1」という文字が表示されています。
この「テーブル1」というものは、テーブルに変換した際にExcelさんが自動的に付けてくれたテーブル名です。
今回は「テーブル1」になっていますが、「テーブル2」とか「テーブル3」とか、数字が違っても、それがExcelさんが付けてくれた名前なので、気にする必要はありません。

ただ、同じ文書の中にテーブルが複数ある場合など、「テーブル1」といった名前ではどれがどのテーブルなのか分かりづらい場合には、自分の好みの名前に変更した方が分かりやすいです。

テーブル名に注目!11 [テーブル名]欄の中だったらどこでもいいのでクリックすると、現在のテーブル名が反転します。
この文字はいちいち消さなくても、

テーブル名に注目!12 そのまま好みの名前を入力すれば、入力した名前が上書きされます。
今回は「取引一覧」という名前を入力してみます。
名前を入力後、[テーブル名]欄に文字カーソルが入っている状態は、「まだこの欄に入力し続けますよ」という意味になってしまいます。
入力が終わったら、文字カーソルが表示されなくなるまで[Enter]キーを押して入力を確定します。
この[Enter]キーでの入力の確定には、「もう変換しませんよ」と「もうここに入力しませんよ」の2パターンがありますが、この意味が分からない方は、この操作を覚えるよりも超大切なことなので「エクセルで数字と文字の入力 〜案外知らないExcel入力の基本〜」をご覧ください。

テーブル名に注目!13 テーブル名を変更することができました!


ちなみに私は、後でご紹介する理由から、テーブル名の先頭には「テーブル」という文字を付けるようにしています。
なので、先ほどの「取引一覧」というテーブル名を、「テーブル取引一覧」に変更してみましょう。

テーブル名に注目!14 テーブル名を変更したいテーブル内の、どれか1つのセルが選択されていることを確認し、

テーブル名に注目!15 [テーブルツール]の[デザイン]タブ、[プロパティ]グループの、[テーブル名]欄の中だったらどこでもいいのでクリックすると、現在のテーブル名が反転します。

テーブル名に注目!16 今回は反転したテーブル名とはまったく違う名前にするのではなく、現在の名前に「テーブル」という文字を付け足すだけなので、マウスポインタがIの形で更にクリックすると、

テーブル名に注目!17 クリックした位置に文字カーソルが入るので、

テーブル名に注目!18 付け足したい文字を入力するなど、テーブル名を好みの名前に編集します。
入力が終わったら、文字カーソルが表示されなくなるまで[Enter]キーを押して、入力を確定します。

テーブル名に注目!19 テーブル名を変更することができました!

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テーブル名の注意点

というわけで、Be Cool Usersとしましては、後でご紹介する理由から、テーブル名の先頭には「テーブル」という文字を付けるのがおすすめなんですが、「そんなおすすめ聞きたくないぜ」という方もいらっしゃると思うので、テーブル名の注意点をご紹介しておきます。
それは、

テーブル名の先頭に数字は使えない

「4月実績」とか「2017年取引一覧」のように、先頭が数字のテーブル名は付けられない、というわけです。
でも、先頭でなければ数字は使ってOKなので、「実績4月」や「取引一覧2017年」ならOKです。

その他にもスペースは使えないとか、テーブル名に使える文字数は255文字までだよ、とか、何個か制約があるんですが、いやいやそんなテーブル名にはしないし、とこっそり思ったりしているので、細かいところまで知りたい方は、Excelを作っているMicrosoftという会社の「Excel テーブルの名前を変更する」のページの「名前に関する重要な注意事項」の章でご確認いただければと思います。

テーブル名に注目!39 こういったお約束を破ってテーブル名を変更しようとすると、こんなエラーメッセージが出て、テーブル名が変更できません。

というわけで、中でも特に、

テーブル名の先頭に数字は使えない

は、やってしまいがちなので気合い入れて覚えます。

[名前の管理]ダイアログボックスに注目!

テーブル名に注目!20 Excelでは、テーブル化していない普通のセルにも名前を付けることができ、そしてその名前に関する詳細を[数式]タブ、[定義された名前]グループの[名前の管理]ボタンをクリックして表示されるダイアログボックスで確認することができます。

テーブル名に注目!21 実はこのダイアログボックスには、普通のセルに付けた名前以外に、テーブル名も表示されます。
表示されるのは、現在操作しているこの文書に設定されているものです。

テーブル名に注目!22 名前の欄が狭くて分かりづらい場合には、「名前」という項目名の右側に、図のような境目があるので、この境目にマウスポインタを合わせ、

テーブル名に注目!23 右にドラッグすると、名前の欄が広がり確認しやすくなります。

テーブル名に注目!26 さてここで改めて名前の欄をよく見てみると、各名前の左側には、2種類のマークのどちらかが付いていることが分かります。

テーブル名に注目!24 実はこのマークには意味があって、タグのような絵柄のマークは、この名前が普通のセルにつけた名前であることを意味します。

テーブル名に注目!25 表のような絵柄のマークは、この名前がテーブル名であることを意味します。

テーブル名に注目!24 このマークの違いで、普通のセルに付けた名前なのか、テーブル名なのかを区別することができますが、マークが小さく、一瞬での区別がしづらいので、それで私は「テーブル取引一覧」のように、テーブル名には先頭に「テーブル」という文字を付けるようにしていたわけです。
(これは完全に私の好みなので、真似する必要はありません。)

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テーブル名の範囲に注目!

テーブル名に注目!27 さてここで、テーブル名についてとっても大切なことに注目します!
それがテーブルの範囲。
今回、最初の操作でテーブルに変換した「テーブル取引一覧」の名前をクリックで選択すると、そのテーブルの範囲が[参照範囲]に表示されます。
ちなみにこの[参照範囲]に表示されているテーブルの範囲がうっすらとなっているのは、このダイアログボックスでは、テーブルの範囲を変更することができないから。
普通のセルにつけた名前なら、このダイアログボックスで名前をつけた範囲の変更ができるのですが、テーブルの範囲の変更はこのダイアログボックスではなく、別の方法で変更しなければならないので、このダイアログボックスでは操作できないよという意味でうっすらとなっています。

テーブル名に注目!27 ちょっと話が反れちゃったので、改めて「テーブル取引一覧」の[参照範囲]を見てみると、

テーブル名に注目!37」は「シート」という意味、「」は「から」という意味なので、

テーブル名に注目!27 このテーブル名は、Sheet1のA9からH20番地までに付けられた名前であることが分かります。

テーブル名に注目!28 そこで、Sheet1のA9からH20番地までがどのセルのことなのか、文書を見てみると、「テーブル取引一覧」とは、テーブル全体のことではなく、先頭の見出し行を除いた、実際のデータが入力されている部分だけであることが分かります!

これは、Excelさんが今後のことを考え、気を利かせてくれたからこそ。
そう、もうお気付きの方もいらっしゃるはず。
VLOOKUP関数などで照らし合わせに使う表には、見出し行が不要。
さまざまな場面でテーブルを活用することを考えると、見出し行が範囲に含まれない方がありがたかったりします。
Excelさんはそれを見越して、テーブル名の範囲を、あえて見出し行を除いた範囲で登録してくれている、というわけです!

テーブル名に注目!29 確認が終わったので、右下の[閉じる]ボタンをクリックして、ダイアログボックスを閉じておきましょう。

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名前ボックスだと、テーブル名じゃない名前が新たに付く

テーブル名に注目!28 さて、ここまでで、テーブル名には見出し行が範囲に含まれないこと、

テーブル名に注目!19 テーブル名は、データをテーブルに変換した時点で自動的に付くけれど、テーブル内のどれか1つのセルを選択し、[テーブル名]に入力すれば、テーブル名を好みの名前に変更できることをご紹介しました。

テーブル名に注目!30 このテーブル名の変更についてご紹介すると、テーブルの名前なだけに、普通のセルに名前を付ける名前の定義の操作と混乱してしまい、テーブル内のどれか1つのセルを選択し、名前ボックスに好みの名前を入力することで、テーブル名が変更できるんじゃないかと勘違いしたりしてしまいますが、これはあくまでも選択したセルに、「テーブル名」ではなく、「セルの名前」を付ける操作になります。

テーブル名に注目!20 [数式]タブ、[定義された名前]グループの[名前の管理]ボタンをクリックしてダイアログボックスで確認してみても、

テーブル名に注目!31 名前の左側についているのは、テーブル名ではなく、セルの名前であることを示すタグの絵柄のマーク。
そして、その名前を選択して[参照範囲]欄に表示されるセル番地を見ても、これはテーブル名を変えたのではなく、単に選択したセルに名前を付けただけということが分かります。
次の操作のために、右下の[閉じる]ボタンをクリックして、ダイアログボックスを閉じておきましょう。


テーブル名に注目!32 じゃぁ、テーブル名の範囲は、見出し行を除いた範囲だからということで、テーブルの見出し行を除いた、データ部分のセルを範囲選択すると、名前ボックスにそのテーブル名が表示されます。

テーブル名に注目!35 名前ボックスが狭くて、テーブル名がすべて表示されていないという方は、そのままでも構いませんが、名前ボックスの右側にあるポッチの線にマウスポインタを合わせ、マウスポインタが両矢印の形になったら右にドラッグして名前ボックスを広げておくと、分かりやすいです。

テーブル名に注目!38 【Excel 2010】
Excel 2010で名前ボックスを広げたいときには、名前ボックスの右側にある丸いポッチにマウスポインタを合わせて、右にドラッグします。

テーブル名に注目!32 話を戻します。
テーブル名の範囲は、見出し行を除いた範囲なので、テーブルの見出し行を除いた、データ部分のセルを範囲選択すると、名前ボックスにそのテーブル名が表示されます。

テーブル名に注目!33 それではこのテーブル名を変えてみよう!と、名前ボックスに好みの名前を入力し、文字カーソルが表示されなくなるまで[Enter]キーで確定しても、

テーブル名に注目!34 せっかく入力した好みの名前はどこへやら、元のテーブル名が表示されてしまいます。

テーブル名に注目!20 [数式]タブ、[定義された名前]グループの[名前の管理]ボタンをクリックして、ダイアログボックスで確認してみると、

テーブル名に注目!36 名前の左側についているのは、テーブル名ではなく、セルの名前であることを示すタグの絵柄のマーク。
そしてその名前を選択して[参照範囲]を確認すると、「これは「テーブル取引一覧」というところと同じ範囲に付いた名前ですよ」という設定になっていることが分かります。
つまり先ほどの操作は、テーブル名を変えたのではなく、そのテーブル名とまったく同じ範囲のセルに、セルの名前として別の名前を付けてしまった、ということになります。
確認が終わったので、右下の[閉じる]ボタンをクリックして、ダイアログボックスを閉じておきましょう。

テーブル名 まとめ

テーブル名に注目!09 というわけで、テーブル化した時点でExcelさんが自動的に付けてくれたテーブル名を、好みのものに変更するときには、まずはテーブル名を変更したいテーブル内の、どれか1つのセルを選択することが操作の第一歩。
テーブルすべてのセルではなく、テーブル内の1つのセルの選択だけでいいのは、Excelさんは選択したセルが属するテーブルがどこからどこまでの範囲なのかを分かっているから。

テーブル名に注目!19 そして、セルを選択したら、[テーブルツール]の[デザイン]タブ、[プロパティ]グループの[テーブル名]でテーブルの名前を変えるんだ、ということをお忘れなく。
名前ボックスではないですヨ。

テーブル名に注目!28 そして、テーブル名は、テーブル化した時点で最初はExcelさんが自動的につけてくれるものなので、テーブル名の範囲を意識することは少なくなりがちですが、テーブル名の付いたセル範囲は、テーブル全体のことではなく、先頭の見出し行を除いた、実際のデータが入力されている部分だけであることもお忘れなく。

さぁ、ここまでで、テーブルの威力を存分に発揮させるために必要な、テーブル名についてを、がっちりご紹介しました!
このテーブル名を、どんな処理に活用していくか、その方法はどんどんこのサイトでご紹介していきます!

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