単位を千円や百万円にして、それ未満の桁を省略する

 
解説記事内の画像はExcel 2016のものですが、操作方法は下記のバージョンで同じです。
  • Excel 2016, 2013, 2010
Excel 2016・2013・2010用 練習ファイル
(format-number-thousand.xlsx 9.76KB)

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千円や百万円未満の桁を省略表示01 「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん・・・」とつぶやきたくなる、やたらと桁の多い数字。
これを、

千円や百万円未満の桁を省略表示21 こんな風に千円単位にしたり、百万円単位にして、それ未満の桁を省略して表示したい!
方法は「「円」や「個」などの単位を数字と一緒に表示させたい」でご紹介している、あの表示形式を応用すれば ちょちょい!

というわけで、今回は「「円」や「個」などの単位を数字と一緒に表示させたい」を既にご覧いただいていることを前提に進めていきます。
「ユーザー定義の表示形式って何?」とか、「ユーザー定義の表示形式で使う「#」と「0」の違いが分からない」といった方は、これ以上進んでも、かえって分からなくなるだけなので、予め「「円」や「個」などの単位を数字と一緒に表示させたい」をご覧ください。

考え方は簡単!あのユーザー定義の表示形式に、一文字加えるだけ

千円や百万円未満の桁を省略表示22 数字を読みやすくするため、3桁ごとにカンマをつけるのは、表示形式の役割。
それをユーザー定義の表示形式の記号を使って設定する際の、おなじみの表現が「#,##0」。

千円や百万円未満の桁を省略表示23 ところが今回は、桁を省略した表示にすべく、一番下の桁を、「一の位」ではなく、「千の位」になるようにしたいわけです。

千円や百万円未満の桁を省略表示24 そこで!
一番下の桁は、「一の位」ではなく、「千の位」なんだよ、ということをExcelさんに教えるため、一番後ろに千の位のカンマを入力して、「#,##0,」とすることで、Excelさんは、一番下の桁は一の位じゃなくて、千の位なんだな、と理解してくれるんです!
そして、千の位の後ろには、「#」や「0」が無いので、それ未満の、百の位や十の位、一の位の桁は省略していいんだな、と理解してくれます。

千円や百万円未満の桁を省略表示02 それでは、実際に設定してみましょう。
桁が多い数字が入力されているセルを範囲選択し、選択したセルのところだったらどこでもいいので右クリック、

千円や百万円未満の桁を省略表示03 [セルの書式設定]をクリックすると、

千円や百万円未満の桁を省略表示04 [セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。
表示形式の設定を自分で作りたいので、[表示形式]タブを選択後、左側の[分類]から[ユーザー定義]を選択します。
すると、その右側の[種類]欄に、現在、範囲選択しているセルに設定されている表示形式を、記号で表したものが表示され、更にそれと全く同じものがこの欄の一番上にも映し出されます。

千円や百万円未満の桁を省略表示05 この[種類]の一番上の欄が、表示形式の記号を入力するところなので、この欄の文字をすべて消して、「#,##0,」と、記号をすべて入力してもいいですし、

千円や百万円未満の桁を省略表示06 [種類]の一覧の中には、よく使いそうな表示形式の表現が表示されているので、この中から「#,##0」を選択すると、[種類]の一番上の欄に、「#,##0」が映し出されるので、ここまでをいちいち入力する手間が省けます。
そして映し出された「#,##0」の一番後ろに、

千円や百万円未満の桁を省略表示07 カンマを自分で入力すれば、少ない手間で「#,##0,」と設定することができます。
もちろん、ユーザー定義の表示形式の記号は、半角で入力するのがお約束です。
イアログボックス右下の[OK]ボタンをクリックすると、

千円や百万円未満の桁を省略表示08 単位を「千」にして、それ未満の桁を省略して表示することができました!

千円や百万円未満の桁を省略表示09 こういう桁の省略の設定をした時には、単位はこうなってるんだよ、という記載をお忘れなく。

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表示される数字は、四捨五入して表示される

千円や百万円未満の桁を省略表示10 ここでとっても大切なことを1つ。
この表示形式の設定は、セルに入力されている数字を、表面的に桁を省略して見せているだけで、実際にセルに入力されている数字は、あくまでも桁の多い数字のままなんだ、ということ。
その証拠に、桁を省略して表示するように設定したセルならどれでもいいので、どれか1つを選択すると、そのセルの中身が数式バーに映し出されるわけですが、実際にセルに入力されている数字は、桁の多い数字のままなんだ、ということが分かります。

そして、ここでもう1つ頭に入れておきたいのは、表示形式で桁を省略して見せている時には、隠れ始める桁数のところで四捨五入した状態が表示される、ということ。

千円や百万円未満の桁を省略表示25 単位を「千」にした時、隠れ始めるのは「百の位」なので、百の位で四捨五入した状態で表示されることになります。
考え方は、小数点以下をの桁を、何桁まで表示させるかを、表示形式で設定する場合と同じです。

単位を「百万」にしたい時は

千円や百万円未満の桁を省略表示26 単位を「百万」にしたい時には、おなじみの「#,##0」の後ろに、カンマを2つ付けて、「#,##0,,」とすることで、それが千の位のカンマと百万の位のカンマということになるので、表示する一番下の桁は百万の位なんだ、とExcelさんは理解してくれます。
そして、百万の位の後ろには、「#」や「0」が無いので、それ未満の桁は省略していいんだな、と理解してくれます。

千円や百万円未満の桁を省略表示11 桁が多い数字が入力されているセルを範囲選択し、ユーザー定義の表示形式で「#,##0,,」を設定すれば、

千円や百万円未満の桁を省略表示12 単位を「百万」にして、それ未満の桁を省略して表示することができました!

千円や百万円未満の桁を省略表示13 もちろん、桁の省略の設定をした時には、単位はこうなってるんだよ、という記載をお忘れなく。

こんな表現もアリ

千円や百万円未満の桁を省略表示15 単位を「百万」にした数字の後ろに、「百万円」という文字も付けて表示させるのもアリです。

千円や百万円未満の桁を省略表示14 その場合の表示形式の設定は、桁を省略して単位を「百万」にして見せる「#,##0,,」の後ろに、単純に「百万円」の文字を付け加えるだけ。
但し、「そのままセルに表示させたい文字の前後をダブルクォーテーションで囲む」というお約束があるので、セルにそのまま表示させたい「百万円」の文字の前後をダブルクォーテーションで囲み、「#,##0,,"百万円"」という設定になります。
もちろん、ダブルクォーテーションは半角で入力します。

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数字を修正するときに注意!

千円や百万円未満の桁を省略表示16 繰り返しますが、この表示形式の設定は、セルに入力されている数字を、表面的に桁を省略して見せているだけで、実際にセルに入力されている数字は、あくまでも桁の多い数字なんだ、ということは、めちゃくちゃ大切です。

千円や百万円未満の桁を省略表示19 というわけで、セルの数字を修正するときに、本当は「19000000」と、桁をすべて入力しなくてはいけないのに、省略した結果の「19」とだけ入力すると、

千円や百万円未満の桁を省略表示20 入力を確定した瞬間、「0」と表示されてしまいます。
そりゃぁ、「19」という、十の位までしかない、百万の位に到達していない数字を入力しているんですもの、仕方がありません。

千円や百万円未満の桁を省略表示17 ちゃんと「19000000」と、桁をきっちり入力すれば、

千円や百万円未満の桁を省略表示18 入力を確定した瞬間、表示形式で設定されている通りに、「百万」の単位で、それ未満の桁を省略した状態で表示されます!

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