串刺し計算で複数シートを立体集計!

解説記事内の画像はExcel 2019のものですが、操作方法は下記のバージョンで同じです。
  • Excel 2019, 2016, 2013, 2010
  • Office 365
Office 365は、バージョン1902と、バージョン1909で動作確認しています。

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複数シートの串刺し計算のイメージ 例えば、各シートのB3番地のデータを、集計用のシートのB3番地に表示させたい場合、

各シートの表が全く同じ構造ならば、これからご紹介する「各シートの同じセル番地のデータを、結果を表示させたいシートの同じセル番地に集計」する、串刺し計算で集計できます!

もし、各シートの表の構造がちょっと違う場合には、「統合」という機能を使います。

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串刺し計算の最大のポイント

まずは串刺し計算の最大のポイントを。

  • 余計なところでクリックしない
  • 適当な手順でやらない

もう、なに当たり前なこと言ってんの?という声が聞こえてきそうですが、ボタンを押した直後、あちこちセルをクリックするクセがあったり、「このセルを選択」と書いてあるのに選択してなかったりすると、今回の串刺し計算は絶対にうまくいきません!
手順めっちゃ大事。「このセルを選択」と書かれていたら絶対に選択だし、「このキーを押す」と言われたら絶対押すし、「このボタンを押す」と言われたら絶対押します。
串刺し計算は、適当な手順では絶対にうまくいかないので、よーく解説を読みながらの操作をお願いいたします、キリッ。

串刺し計算の手順

串刺し計算のイメージ 今回は、「元麻布店」シートから「芦屋店」シートまでの3つのシートの、各B3からC5番地までの合計を、「全店舗合計」シートのB3からC5番地に表示させましょう!

集計結果を表示させるシートのセルを範囲選択 まずは集計結果を表示させたいシートで、集計結果を表示させたいセルを範囲選択します。
今回の場合は、「全店舗合計」シートのB3からC5番地に、合計の結果を表示させたいわけですから、「全店舗合計」シートのB3からC5番地を範囲選択します。

[ホーム]タブ 合計を出したいので、[ホーム]タブ、

[合計]ボタン(オートSUM) [編集]グループにある、[合計]ボタン(オートSUM)([▼]じゃないシグマのマークの方)をクリックします。

SUM関数が入力された 予め範囲選択しておいた先頭のセルに、SUM関数が入力されました。
ここからは、この先頭のセル(この例ではB3番地)のことだけを考えていきましょう。
このB3番地には、「元麻布店」シートから「芦屋店」シートまでの各B3番地の合計を表示させたいわけですから、

「元麻布」シートのシート見出しをクリック まずは「元麻布店」シートのB3番地をクリックで選択します。
「元麻布店」シートのシート見出しをクリックして、

「元麻布」シートのB3番地選択 「元麻布店」シートに切り替わったら、そのシートのB3番地をクリックで選択。
この操作で、集計したい範囲のうち、先頭シートの先頭のセルを選択することができました!
この時、先頭シートのシート見出しだけをクリックして、その中の先頭セルを選択し忘れる方が続出します!
選択するのは先頭シートの先頭のセルです!

集計する最後のシートのシート見出しを選択 次は、合計したいデータがあるシートのうち、最後のシート見出し(集計結果を表示させるシートは含めない)を、[Shift]キーを押したままクリック。 ここで[Shift]キーを押したままクリックするのは、最後のシートのシート見出しだけです。
セルは選択しません

[合計]ボタン(オートSUM) そして最後の締めとして、再び[合計]ボタン(オートSUM)([▼]じゃないシグマのマークの方)をクリックして、数式を確定します。

串刺し計算完了 「全店舗合計」シートのB3からC5番地に、「元麻布店」シートから「芦屋店」シートの、各B3からC5番地までの合計を表示させることができました!

この操作は、Be Cool Usersおなじみの「セリフ」で覚えられます!

この範囲に結果を表示させたいセルを範囲選択
合計を出してね[合計]ボタン(オートSUM)をクリック
このシートのこのセル集計範囲の先頭シートの先頭セルを選択
から[Shift]キーを押したまま
このシートまでの集計範囲の最後のシート見出しをクリック
合計だよ[合計]ボタン(オートSUM)をクリック

最後の確定は[合計]ボタン(オートSUM)

数式バーの[入力]ボタン 普段、数式の確定には、キーボードの[Enter]キーか、数式バーの[入力]ボタンを使います。
ところが、この串刺し計算では、最後の数式の確定で、キーボードの[Enter]キーか、数式バーの[入力]ボタンを使うと、

先頭のセルしか数式が入らなかった 合計結果を表示させたい範囲の、先頭のセルしか数式が入らないんです。

[合計]ボタン(オートSUM) 最後を[合計]ボタン(オートSUM)を使って確定することで、

串刺し計算完了 合計結果を表示させたい範囲すべてに数式を入れることができます!

串刺し計算の数式

数式バーで串刺し計算の数式を確認 串刺し計算の数式を入力した、「全店舗合計」シートのB3番地をクリックで選択すると、このセルに入れた数式の中身が数式バーに映し出されます。

数式の読み方 数式中の「:」を「から」、「!」を「シート」と読み替えると、

数式の意味 「元麻布店から芦屋店シートまでのB3番地を合計してね」と読むことができます。

串刺し計算の大前提

串刺し計算のイメージ 冒頭でもお話ししたように、この串刺し計算は、「各シートの同じセル番地のデータを、結果を表示させたいシートの同じセル番地に集計」する機能なので、

各シートの表が全く同じ構造になっている

というのが大前提です。
そして実は、もう一つ大前提があって、それが、

合計したいデータのあるシートが連続して並んでいる

シートが連続している 今回の例では、「元麻布店から芦屋店シートまでのB3番地を合計してね」という数式になるよう、「全店舗合計」シートに串刺し計算しました。
合計したいデータがある「元麻布店」シートから「芦屋店」シートまでが、連続して並んでいたので、串刺し計算できたんです。

シートが連続しているので串刺し計算できる 文書内のすべてのシートではなくても、下の図のように、「東北から関西シートまでのセルを合計してね」という数式になるよう、「集計」シートに串刺し計算することも、合計したいデータがある「東北」シートから「関西」シートまでが、連続して並んでいるので可能です。

シートが連続していないので串刺し計算できない でも、図のように、「北海道と東北と、九州シートのセルを合計してね」という数式になるよう、「集計」シートに串刺し計算することはできません。
合計したいデータがある「北海道」シートと「東北」シートは連続して並んでいますが、「九州」シートが離れているので集計できないんです。
もし、このように、離れたシートでも集計したい場合には、「統合」という機能を使って集計します。

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